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桜田門外の変「情念の炎」ブログへようこそ

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本日も、当ブログへアクセスしていただき、誠に有難うございます。皆様のお陰で、3年間にわたって挑戦してまいりました執筆活動も無事、終了することが出来ました。心より厚く御礼申し上げます。ブログでは、時折々に思いついたこと、感じたことなどを皆様方と対話するような気持ちで綴ってまいりますので、引きつづき宜しくお願い申し上げます。
  

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水戸を脱出した市川勢に関する動向について

  昨年9月から、幕末・維新期の水戸藩の状況を知ろうと、いろいろな資料をもとに整理をはじめました。元治元年当時から始まって、現在、ようやく慶応4年6月まで進んだのですが、水戸を脱出した門閥派の動向について詳しく説明する史料が少ないので閉口しています。
  幸いにも、茨城新聞の連載にあった「市川勢の軌跡」があるので、大変、参考になります。今まで資料として参考にしてきたものは、「水戸藩史料」、「水戸藩末史料」、「天保明治水戸見聞実記」、「水戸市史中巻五」などですが、これには詳しくは触れられていません。
  今回、今まであまり知られていなかった武田耕雲斎の孫「金次郎」の動向についても、眼を向けようと努力しています。これについては、昨年、敦賀を訪問した折、友人から貴重な資料本「水戸天狗党敦賀関係史料」を贈呈していただいたので、それを活用することに致しました。しかし、金次郎に関する部分は極めて限られています。その補足として大内地山著の「武田耕雲斎詳伝」を活用しています。
  これはどの史料にもとづいて書かれたのか、分からない部分もありますが、「よくぞここまで」という貴重な内容が含まれています。水戸市史の場合は、出典が明確になっていますが、詳伝ではそれが示されていません。その「武田耕雲斎詳伝」に、水戸を脱走した市川一派のことに関する記述があるのでご紹介します。これは、上記のあげた史料にもあります。

  「八月朔日、江戸の儀は今後東京と唱えるよう仰出された。九月二十一日、奥州へ出陣した水戸将校から左の如き交通があった。
  『戦争放火日々にて、砲撃炎焰(ほむら)は少しも不珍。既に今二十一日、会津城下に当り黒烟漲天。唯々可愕は日々人馬絡繹不絶、死傷の軍人戸板或は桶簣等にて病院へへ引取り、往来は実に肝を冷し申候。先日新募遊軍隊長鳥居沖之允一手、軽井沢へ進軍相成候所、昨今小池千太郎一手と合体合体相成、搭寺より四里西方、永井野と申所に宿陣罷在候趣、昨夜小池一手之軍用添役の物語を承候に、脱奸市川、朝比奈惣勢三百人程、高田と申す村に籠居候所、去る十八日其摸寄に罷在候官軍同所を放致候に付、彼等根據を失ひ、所々に散乱致候間、一と先御家の兵隊は永井野と申所に引揚げ、夫より彼是探索を入候所、脱奸等は高田村より八里西方田島と申所へ籠居致候故、是非是非追討の儀会議所へ相談に及びし所、左様自由には相成兼候由。尤脱奸最初は長岡脱兵其外諸藩之脱兵と混雑致候て、会津城へ入兼候間、所々流離致候趣。此度も田島迄は諸藩脱兵と同道にて参りし處、同所脱奸は所詮死を免かるることには不相成に付、とかく御國へ當り死を致す迚(とて)、田島にて諸藩の脱兵と別れ候趣、既に乗馬其外器械等少々同所へ捨置、先づ御國指して出発の趣。小池一手、鳥居一手、右件々探索致候て只今急觸有之候に付、とかく御國表にても御國境まで出兵相成候て可然との決議にて、渡邊吉太郎早打にて出申候。當月十五日小池一手、海老山より甲村(賊兵の所在)を襲撃之節、遊撃隊香取繁五郎鉄砲にて被打候故、一と先、搭寺へ引取る。右一人の外死傷者無之。其日の分捕品別紙入貴覧申候(別紙略)。鳥居一手は遅れて出陣に付、一度も戦争は不致候。会津城も中々急々には落城に相成兼候由。まさかの城丈に持張候物と相見申候 
  当時官軍は会津城の四面を取囲み、山手より大小砲打込みけれ共、中々城へ火移らざる由。此節城中には僅かに千人位の兵士と申趣。桑名侯其外小笠原壱岐守始、皆々脱走せし由。野生の宿陣、搭寺と申村より若松迄は三四里の道程なれば、子年御国難之節、府下にて砲声開候塩梅に御坐候。御馬廻り横山甚七郎と申人、先頃病気にて三条に残り療治致居しが、平癒まで難待様子にて本月十二日同所に於て自殺せしゆゑ三条の某寺院へ葬り候由。此外今日まで奇談無御坐候、云々。」
  当時、官軍は会津城の四面を取り囲み、山手より大小砲打込みけれ共、中々城へ火移らざる由。此の節、城中には僅かに千人位の兵士と申趣。桑名侯、其外小笠原壱岐守始、皆々脱走せし由。野生の宿陣、搭寺と申村より若松までは三四里の道程なれば、子年御國難之節、府下にて砲声開候塩梅に御座候。御馬廻り横山甚七郎と申人、先頃病気にて三條に残り、療治致居りが、平癒まで難待様子にて本月(九月)十二日、同所にて自殺せしゆゑ、三條の某寺院へ葬り候由。此外今日まで奇談無御座候云々』
  九月二十四日、徒目付渡邊吉太郎汗馬に鞭打ってぞ水戸に帰り来る。急報ありとて息せき切って曰く。脱奸共は進退に窮して奥州をば引払って水戸表へ攻め掛かる形勢なりと。政府は急ぎて之れが対抗準備をなす。大番三組、先手同心頭二人、小十人御徒並びに遊撃隊三の組に出陣を命じた。
一方脱奸は会津を去る時、幕府の脱兵に語った。水戸は大抵佐幕論であるから、水戸城を乗っ取るということはいと易いことである。其の上にて佐幕の兵を起こせば坂東八州は響の如く応ずるだろうと言葉巧みに欺いた。其れを幕兵は本当の事と信じ、脱奸と共々に水戸に来たのである。其れから市川、朝比奈等は自分の同勢には今度聴く所によると、君上には天狗の為に果敢なくも毒害に遭ったのである。故に水戸へ立ち戻って主君の弔い合戦をするのである。各方も其の積りで働いてもらひたいとまことしやかに説き聞かしたのである。其れで士卒はそれを本当と思い込み、然らば天狗の奴原を鏖(みなごろし)にして君主の讐をば復さんものをと大に憤激したとのことであった。
  さうして二十六日には、下野國馬頭まで押し込んで来た。すると同所には関門を設け先手同心頭が固めて居った。されど敵は大勢味方は小勢、其れに幕府の歩兵は幾度か戦場を経歴して居ったから、進退の掛け引き上手で到頭関門を打ち破られてしまった。敵兵は勝に乗じて茨城郡石塚駅に攻め蒐った。此処には大番組、小十人御徒、遊撃隊が守備して居て防戦はしたものの、是れ亦大に敗れた。そして兵士数名が戦死した。それがために金澤坂に退き、此処で防戦しようとして胸壁を築いた。其外久保町、常磐河岸及び西町の柵門へ兵隊を配り、又三の丸両見附門並びに杉山河岸へも人数を備へ防戦の準備をした。
  すると城下の奸人から敵に内通した者があって、城下の防戦準備を詳細に知らせた。其れで脱奸等は雀躍して兵を三つに分けた。一は常磐墓所の坂から谷中へ押出し、一は風呂の下から大坂を登って田見小路に出た。一は杉山河岸から城際近く攻め込もうと。二十九日の真夜中過ぎ、いずれも畦道を傳え谷間を廻り、十月朔日の黎明、三方から鬨声を揚げて打入った。不意を襲われた味方は戦利あらず、いずれも北郭見附門内へ退いた。賊軍は勝ちに乗じ破竹の勢いで見附門まで攻め来たったが、郭門を堅く閉じてあるので、賊徒は門の南なる弘道館の土手に上がって門内へ鉄砲を烈しく打ち掛けた。すると守門の兵は防ぐことが出来ずに城内へ退いたので、賊兵は逃げるを追って大手門まで攻め寄せたが、その時早く城門が閉ざされた。其れが為め、賊兵は無弘道館に拠った」
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初コメ失礼します♪

最近…踏んだり蹴ったりの日々を過ごしてる私です…(汗)

ボキャブラリーなくて申し訳ないんですけど
鯉渕義文さんのブログ良いですよね。
読ませてもらって肩の力が少し抜けた気がします(〃´∀`)

だからもっとお話させてもらえたらなって(∩_∩)
そしたら心の奥で凝り固まったものが解れる気がして!

鯉渕義文さんに私の悩みを少しでも聞いてもらえたらすごくありがたいです。
ちょっとした感想でも大丈夫ですから♪

このままコメントで相談というのもあれなので直接お話しさせて欲しいです。
嫌だったり迷惑ならこのコメントは消してしまってください。

突然すみませんでした。
連絡もらえるの待ってます(o´∀`o)

桔梗紋について

メール、拝見いたしました。同じ鯉渕という姓に親しみを覚えます。
ただ、一口に鯉渕家といっても様々で、いろいろな鯉渕姓があるようです。
小生の鯉渕家は、元は「江戸姓」を名乗っていたようです。
佐竹時代に、江戸氏兄弟の一人が鯉渕村に土着し、鯉渕と名前を変えたようです。
そこから多数の子孫ができ、方々へ広がっていったようです。

大元は一つなのでしょうが、数百年過ぎていますので、なかなかルーツを調べる

のは困難です。小生も、城里町の本家からいただいた系図で、神官の鯉渕の子孫で

あることが確認出来ました。

家紋の桔梗門は、普通の 丸印の中に五葉のあるものです。

ネットにもありますので、ご参照下さい。

https://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%22%E5%AE%B6%E7%B4%8B%22+%22%E6%A1%94%E6%A2%97%22&lr=&um=1&ie=UTF-8&source=og&sa=N&tab=wi&tbm=isch&gws_rd=ssl
プロフィール

鯉渕義文

Author:鯉渕義文
1945年、那珂市生まれ。茨城大学教育学部を卒業後、教員として那珂湊水産高校、鉾田二高、太田二高などに勤務。退職し現在は桜田門外の変同好会代表幹事。

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